シンポジウム「サンデイ・スプリングスの衝撃-完全PPP都市出現の衝撃-」

 東京の白山神社は、紫陽花で有名ですが、今は丁度、梅が見頃を迎えています。境内には、梅の香が漂っていました。ひと月もすれば、今度は枝垂桜がみられます。境内は決して広くありませんが、よく手入れをされた季節毎の花が楽しめるのも、白山神社の魅力です。
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 今週の月曜日、白山神社に隣接する東洋大学において、文部科学省大学院教育改革支援プログラム選定記念シンポジウム「サンデイ・スプリングスの衝撃-完全PPP都市出現の衝撃-」が行われました。
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 サンデイ・スプリングスは、ジョージア州フルトン郡の、アトランタ市に隣接する新設市です。市民が過去30年間にわたり市になりたいと活動をしていた歴史があり、政治的な変化を契機に、2005年3月に市制化法案が州議会で可決、同年6月に行われた住民投票では94%が賛成し、12月1日付で人口99,000人のサンデイ・スプリング市が誕生しました。
 同市は、民間企業であるCH2M HILL OMIによって包括的に運営される初のPPP(Public/Private Partnership)都市として世界的に注目をされていますが、応募した企業から最終3社に絞られ、その中から選ばれた理由は、一番安かったからではなく、反応が早かったから、ということでした。民間業者に何を求めるか・・・この決定は象徴的ではないでしょうか。日本では、指定管理者の選定等において、価格のみが重要視される傾向が強いようですが。

 市の運営は約350人で行われていて、内訳は市役所の職員が4名、CH2M HILL OMIの社員が135名、警察と消防が210名、となっています。つまり、警察と消防は同社の委託範囲から外れているということです。
 日本に比べると、アメリカの市は業務内容が限定的ですので、単純には比較できませんが(自治体の大きさに関わらず、日本全国どこでも総合的なサービスが受けられる点については、アメリカのパネリストが敬意を表していました)、その効率の高さは明らかです。また、市議会は市長が議長、市民参加の審議会形式を取っており、議員は6名です。
 その分、サービスが低下するかというと、まったくその逆です。「市役所を訪れた市民が笑顔で帰ってくれること」を目標に、例えば、電話は原則2時間以内に折り返す、といった細かいことまで決めて、満足度を上げる努力をしているそうです。その他、ある業務については隣接自治体と公用車とスタッフを兼用して、車のステッカーを付け替えたり、ユニフォームを着替えたりして対応している、という効率化事例も紹介されました。
 こうした努力の結果、サンデイ・スプリング市の固定資産税は、隣接する町の半額に。市民にとっては一番わかりやすいですよね。

 ところで、「民営化」の定義には、注意が必要です。サンデイ・スプリング市では、資産の所有は市であり、CH2M HILL OMIは契約に基づき運営を行っているだけです。予算、都市計画等の権限も市にあるのです。
 つまり、ある意味では、現在日本でも当たり前のように行われている個別業務の業務委託と大差がないということです。一番の特徴は、包括性。それによって、より効率的で風通しのよい運営が可能になっているということです。
 
 シンポジウムの詳細は、東洋大学大学院経済学研究科公民連携専攻のホームページをご覧ください。
http://www.pppschool.jp/category/1212906.html

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